ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ ドイツ・クラブ・エディション②THE BEST OF THE ROLLING STONES!!

ローリング・ストーンズのドイツ・クラブ・エディション『THE BEST OF THE ROLLING STONES』です。DEUTSHER SCHALLPLATTENCLUBというところから66年2月に発売されました。規格番号はBD 1800-Cでモノラル盤のみです。THE BESTというタイトルどおり内容は65年までのシングルAB面+EPといった構成です。これと同じ選曲でスイス向けのクラブ・エディション『THE BEST OF THE BEAT』というアルバムがありますが、こちらはスイスのクラブ・エディションでまとめて紹介します。ジャケットは両面コーティングのペラ・ジャケです。だんだんとふてぶてしさを増した5人の写真が使われています。俺たちが一番だぜといった余裕の表情ですね~。右下にDEUTSHER SCHALLPLATTENCLUBのロゴと名前のクレジットがあります。

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リア・カヴァーです。左側に曲目と上にDECCA、下にDEUTSHER SCHALLPLATTENCLUBのロゴがあります。メンバーの写真の下に生年月日と出身地のクレジットがありますが、この頃生年月日はチャーリーを除いて全員サバ読んでいます(笑)。

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表側右下のDEUTSHER SCHALLPLATTENCLUBのロゴの部分です。

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裏側左上のDECCAのロゴの部分です。規格番号の他にサブの番号なのかE 568とあります。この番号はラベルにもカッコで括られて規格番号の下にクレジットされています。

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裏側左下のDEUTSHER SCHALLPLATTENCLUBのロゴの部分です。

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A面の曲目です。当時の西ドイツでのシングルAB面曲が収録されています。曲名の後にShake、Slow、Bluesなど曲のタイプがクレジットされています。

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B面の曲目です。こちらはシングル曲の他にEPからの曲が収録されています。B面2曲目の「Congratulations」はドイツでは「Time Is On My Side」のB面だったんですね。同じく「Money」は「I Wanna Be Your Man」のB面です。国が違えばB面が違うものですね!残りの「Around And Around」と「Empty Heart」はEPからです。

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ラベルです。初期ドイツデッカのえび茶にゴールド文字のラベルです。このラベル、いかにもドイツの職人といった感じでいいですね!上部にDECCAのロゴ、右側に規格番号とDEUTSHER SCHALLPLATTENCLUBのロゴがあります。左側にマトリクスとこの面の合計のタイム表記があります。マトリクスは機械打ちでLPD-011500-X/LPD-011501-Xです。Munufactured in Germanyの刻印があります。なお「Satisfaction」には頭に付く(I Can't Get No)のクレジットがジャケット、ラベル共にありません。 

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B面のラベルです。

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セカンドプレスのラベルです。DECCAのロゴがボックスとなっています。リムの文字が小さくなっているほかは文字の配置等の変更はありません。マトリクスはオリジナル盤と同じでLPD-011500-X/LPD-011501-Xです。こちらにもMunufactured in Germanyの刻印があります。

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B面のラベルです。

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他のドイツ・クラブ・エディション同様このアルバムにもカウンターフィットが存在しますが、そちらはコーティング無しでジャケットも硬く、レコードのラベルがいかにもコピーしましたといった感じなので見分けるのは簡単だと思います。音はドイツらしいしっかりしたきれいな音です。高音も低音もはっきりしていて落ち着いて聞くことが出来ます。「Tell Me」はUK盤と同じくフェイドアウトしないで最後まで行ってしまうヴァージョン、「Time Is On My Side」はオルガン・イントロ・ヴァージョンです。ここに収録されているのは当時の新曲だった「Get Off Of My Cloud」以前の当時の西ドイツでのベストといった選曲ですが、ドイツではこの後85年頃まで独自のアルバムが乱発されます。日本でも独自の編集盤が異常に多いですが、西ドイツではいち早くこうした編集盤を作っていたことになりますね!

ローリング・ストーンズ USA盤シングルIT'S ALL OVER NOWいろいろ!!

ローリング・ストーンズのUSA盤シングル「It's All Over Now/Good Times,Bad Times」です。前回はレアなエディット・ヴァージョンを紹介しましたが今回はラベルのいろいろなヴァリエーションを紹介します。このシングルはアメリカでの3枚目のシングルとして64年7月24日に発売されました。規格番号は45-LON 9687です。A面はザ・ヴァレンチノスのカヴァー、B面はオリジナルです。キースとブライアンの2台のギターの絡みが心地よいノリのいいナンバーです。初回盤にはジャケットが付けられました。ジャケットのクレジットは45 9687です。ブライアンの足元にファンクラブの案内があります。

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こちらはファンクラブの案内がない裏側です。上部にレコード取り出し用の切り込みがあります。

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このレコードのジャケットはファンクラブの案内が表側にあるものと、上部にレコード取り出し用の切り込みがある裏側にあるものの2種類存在します。2枚重ねてみました。こちらは両方共表側で左がファンクラブの案内がなし、右がファンクラブの案内がありです。印刷の時に裏表逆になってしまったのか、いい加減なところがアメリカっぽいですね(笑)。

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こちらは両方共上部にレコードの取り出しの切り込みがある裏側で、左がファンクラブの案内があり、右がファンクラブの案内がなしです。

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最初はプロモです。「Tell Me」の時にも触れましたが、このタイトルも何故かブラック/ホワイトのプロモは無くてオレンジ・スワルのプロモが3種存在します。規格番号の部分が45で改行されてLON 9687と続くタイプです。Made in U.S.A.もなく全体にシンプルなデザインです。マトリクスはDR-33543-2B/DR-33544-1B-1です。なお、マトリクスはこれ以降のラベル全て手書きです。

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45 LON 9687と3行に渡ってクレジットされています。LONDONのロゴの下にMade in U.S.A.とあります。PROMOTIONAL COPYではなくDISC JOCKEYと表記されています。マトリクスはDR-33543-2F/DR-33544-1Fです。

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規格番号が45-LON 9687と横一列になっています。文字も太いです。Made in U.S.A.のクレジットはありません。タイム表記が2:28となっていますが、通常ヴァージョンが収録されています。マトリクスはDR-33543-2G  △53311/DR-33544-1G  △53311Xです。

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ここからレギュラー盤です。パープル/ホワイトラベルです。規格番号が45 LONで改行されているタイプです。マトリクスはDR-33543-1C/DR-33544-1C、またはDR-33543-2C/DR-33544-1Dです。前回も触れましたがこのラベルでマトリクスが-1Cの盤にだけ2コーラス目を全部カットした2分28秒のエディット・ヴァージョンが収録されています。

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規格番号が45で改行されているタイプです。こちらは通常ヴァージョンが収録されています。Made in U.S.A.がなくなり文字の字体も違います。マトリクスはDR-33543-2A A-1/DR-33544-1A-1 A1です。エディット・ヴァージョンが収録されているラベルを先に挙げましたがこちらの方が末尾がAですので最初かも知れません。

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規格番号が3行に渡ってクレジットされています。ラベルのマトリクス表記がこの盤だけ下から左側へ移動しています。マトリクスは2番目のプロモと同じでDR-33543-2F/DR-33544-1Fです。

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タイトルが2行に渡って表記されています。規格番号が45-LON 9687と横一列の表記になり、Made in U.S.A.があります。タイム表記が2:28となっていますが、通常ヴァージョンが収録されています。マトリクスは3番目のプロモと同じでDR-33543-2G  △53311/DR-33544-1G  △53311Xです。

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ここからブルー・スワルです。規格番号の上にMade in U.S.A.があります。タイム表記が2:28となっていますが、通常ヴァージョンが収録されています。マトリクスは3番目のプロモや上のパープル/ホワイトラベルと同じでDR-33543-2G  △53311/DR-33544-1G  △53311Xです。

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Made in U.S.A.がラベルの下部にあります。マトリクスはDR-33543-1/DR-33544-1で枝番の最後のアルファベットがありません。

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LONDONのロゴのロゴの下にDistrbuted by London Records, Inc.のクレジットがあります。Made in U.S.A.がラベルの右側、タイム表記が2:28ですが通常ヴァージョンが収録されています。マトリクスはDR-35543 判読不明の反転文字/DR-35544 判読不明の反転文字、です。

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1975年から78年にかけてプレスされた5Nから始まるラベルです。5N-LON 9687と珍しく間にLONがあるタイプです。タイム表記は2:28ですが通常ヴァージョンが収録されています。マトリクスは上のブルー・スワルと同じDR-35543 判読不明の反転文字/DR-35544 判読不明の反転文字、です。

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こちらは5N-9687だけのタイプです。マトリクスは2番目のブルー・スワルと同じDR-33543-1/DR-33544-1で枝番の最後のアルファベットがありません。

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78年から発売されたサンセット・ラベルです。マトリクスは上のブルー・スワルと同じDR-33543-1/DR-33544-1で枝番の最後のアルファベットがありません。

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規格番号の下にマトリクスの表記があります。マトリクスは5N 9687-DR 33543  sh485  PRC 1-1-1-G/5N 9687-B DR 33544 sh485 PRC-1-1-1-Sです。マトから判断してこちらの方が後だと思います。サンセット・ラベルは盤によってマスターが入れ替わっている事があるのでもしかしたらエディット・ヴァージョンが収録されているかな、と淡い期待を抱きましたが残念ながら2種類とも通常ヴァージョンが収録されていました。

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途中で何度かラベルのタイム表記が2:28のものがありましたが、全て3:20の通常ヴァージョンが収録されていました。エディット・ヴァージョンが収録されている盤は末尾のアルファベットがCなので初回盤ではなく途中のプレスかも知れません。また、あまりに数が少ないのでもしかしたら回収されたのか、またはプレス時に気が付いて市場に出せないものが何かの間違いで市場に出回ってしまったのかも知れませんね。この曲はカヴァーながらイギリスでは初の1位を獲得してストーンズの快進撃が始まったともいえる曲ですね。アメリカでは26位で、アルバム『12X5』にも収録されています。最初にも書きましたが2台のギターの絡みとミックのノリのいいヴォーカルが最高ですね!キースのギター・ソロもいい感じです。B面の「Good Times,Bad Times」は12弦ギターの響きが美しいオリジナルのブルースです。ブライアンのハープもいい感じ。こういう曲を聞くと今度はカヴァーではなく全曲オリジナルのブルース・アルバムもいいかもなんて思ってしまいます。AB面対照的な曲調のシングルで、デビューから1年経ってはつらつとした余裕の演奏が聴けるいいレコードです!

ローリング・ストーンズ IT'S ALL OVER NOWアメリカだけのエディット・ヴァージョン!!

1964年7月24日に発売されたアメリカでの3枚目のシングル「It's All Over Now」の一部の盤にはエディット・ヴァージョンが存在します。これは2コーラス目が丸々カットされていて、1コーラス目が終わるといきなり間奏のギター・ソロへといってしまう2分28秒のヴァージョンです。これは下のラベルのデザインでマトリクスがDR-33543-1C/DR-33544-1Cのものだけに存在します。これと同じラベルのデザインでも-1C/-1Cのものは少なく大体は-2Cでエディット・ヴァージョンではなく3分20秒の通常ヴァージョンが収録されているので注意が必要です!私はeBayでこのラベルが出るたびに出品者に質問し、2005年頃に入手しました。それ以降もオークションなどで注意して見ていますがなかなか出ないレアな盤だと思います。エディット・ヴァージョンが収録されているラベルです。規格番号が45 LONで改行されているのが特徴です。タイム表示は3:20となっていますが、実際は2:28です。

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マトリクスの部分です。手書きでDR-33543-1Cとなっています。

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なお、このシングルのその他のラベルでタイム表記が2:28となっているものがありますが、そちらは全て通常ヴァージョンが収録されているので要注意です。あくまでこのラベルのデザインで-1Cのものだけにエディット・ヴァージョンが収録されています。また、プロモ盤も聞いてみましたが通常のヴァージョンが収録されていました。USA盤のジャケットです。

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「誰とでも寝た」という歌詞が引っかかったのか、それともラジオで流す時間を想定してカットしたのか不明ですが、何故この-1Cのものだけにエディット・ヴァージョンが収録されているのか分かりません。将来60年代のアンソロジーが出るとしたらぜひCD化してほしい音源ですね!この曲は何といってもキースのジャッ!ジャッ!ジャッ!ジャッ!とリズムを刻むギターとブライアンの浮き浮きしたようなアルペジオの対照的なギターの絡みがなんともいい気持ちですね。95年に東京ドームでこの曲を演ってくれた時には感動しました。先にも書きましたが、私はeBayでこのデザインのラベルが出品されるたびに「マトリクスを教えてくれ」と質問を続けましたが中には、「何でそんな質問するの?」とか「盤の状態はいいぞ」などマトリクスは教えてくれなくて全然関係のない返答もありました。「Fuckin' Jap!」と返事が来たときは凹みましたが(笑)、大体の人はまじめにマトリクスを教えてくれましたが-2Cばかりで半ば諦めていました。3年位質問を続けてやっと「-1C/-1C」と返事が来た時にはオークション終了まで誰か入札しないかそわそわしてましたね~。出品者の方はエディット・ヴァージョンが収録されているとは知らずに出品していたようで安く落札できたのでラッキーでした。何年も探していたレア盤をやっと入手出来た時にいつも思いますが、念じていれば必ず手に入るという事を実感した瞬間でした!「It's All Over Now」のUSA盤シングルのいろいろなラベルのヴァリエーションは次回触れます。