ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ ドイツ・クラブ・エディション⑨BIG HITS 2 いろいろ!!

ローリング・ストーンズのドイツ・クラブ・エディション盤『BIG HITS 2』です。内容はUK盤『THROUGH THE PAST DARKLY』と同じで、前回のドイツ・クラブ・エディションとは別のDEUTSCHER SCHALLPLATTEN CLUBというところから75年4月にリリースされました。規格番号は28339-0です。ジャケットの写真はClub Sonderauflage盤とは別ショットで、ミックがマイクから手を放し、ビルが左上を見つめています。ジャケットは両面コーティングされていますが、このコーティングはサランラップのように薄くポロポロ剥がれてきてしまいます。剥がれたところをそのままにしておくと線が付いたりしてしまうので私はそっと剥がしてしまいました。コーティングを全部剥がしても結構艶のあるジャケットです。

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表側左上の部分です。規格番号28339-0とStereo、The Rolling stones・Big Hits 2とあります。

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表側左下の部分です。DECCAのロゴとSONDERAUFLAGEと発売元のDEUTSCHER SCHALLPLATTEN CLUBのクレジットがあります。

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裏ジャケです。ハイド・パークの時の写真と曲目が大きくクレジットされています。

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裏側右上にStereo, auch Mono abspielbarと規格番号、タイトルなどがあります。

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裏側の下部中央です。ドイツのレコード・レーベルTELDEC(ワーナーの傘下、現在は消滅)と印刷所のクレジットがあります。印刷所のクレジットが小さな文字で書かれていて分かりずらいですが、Printed in Germany by Druckhaus Maack KG, 5880 Ludenscheidと書かれています。

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裏側左下にDECCAのロゴとレコード・クラブのロゴがあります。

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ラベルです。左側にSonderauflageと販売元のDeutscher Schallplatlen-Clubが、その下にGEMA、マトリクスのXZAL 9067、P1969があります。右側に規格番号28 339-0と面表示、STEREOがあります。マトリクスは機械打ちでX-ZAL-9067-Ⅴ/X-ZAL-9068-Ⅰです。このマトはドイツのオリジナル盤と同じです。両面共Manufactured in Germanyの刻印があります。前回のレコード・クラブ盤『BIG HITS VOLUME 2』とはマトのA面の末尾がⅣとⅤの違いだけです。また、ラベルのタイトル表記は前回は『THROUGH THE PAST DARKLY』でしたが、こちらは『BIG HITS-Nr. 2』となっています。

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B面のラベルです。

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上のラベルと似ていますがセカンド・プレスです。左側のGEMAの下のマトリクス表示が6.22 156-01.1と変わり、右側の規格番号28 339-0の後ろにあった(BA)がなくなっています。マトリクスは機械打ちで6.22156-00-1/6.22156-00-2/1に変更されています。両面共Manufactured in Germanyの刻印があります。

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B面のラベルです。

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上のラベルの左側にあったSonderauflageとDeutscher Schallplatlen-Clubの部分がClub-Sonderauflageと変わっています。以前紹介したDeutscher Schallplatten-Club製の『BIG HITS』の再発盤(28493-5)の方もラベルだけClub-Sonderauflageと変わっていましたがレコードだけ別会社なのか不明です。プレス工場でのラベルの印刷ミスなのかもしれませんがよくわかりません。上部のDECCAのロゴの横にLC 0171とあります。その他の部分は上のレコードと同じです。マトリクスは機械打ちで6.22156-00-1/1//6.22156-00-2/1と上のレコードのA面の末尾に/1が追加されています。両面共Manufactured in Germanyの刻印があります。

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B面のラベルです。

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このアルバムは前回取り上げたclub-Sonderauflageの『BIG HITS VOLUME 2』から数ヶ月遅れで発売されたのですがマトリクスに共通点があることからレコードは同じ工場で同時期にプレスされていたと思います。この当時の西ドイツではジャケットの写真やタイトル、内容が似ているアルバムが乱発されていますが、このアルバムも良く売れたのか中古で多数出回っています。先にも書きましたが、3番目のラベルに別会社のClub-Sonderauflageのクレジットがあるのがよく分かりません。この点はまだまだ調べる余地があると思います。

ローリング・ストーンズ ドイツ・クラブ・エディション⑧BIG HITS VOLUME 2 いろいろ!!

ローリング・ストーンズのドイツ・クラブ・エディション『BIG HITS VOLUME 2』です。内容はUK盤の『THROUTH THE PAST DARKLY』と同じです。75年1月にClub-Sonderauflageから発売され、規格番号は63 212です。ジャケットはクラブ・エディションの『BIG HITS』同様70年のドイツでのライヴ写真が使われ、外枠の3色の色が変更となっています。右上にVOLUME 2とあります。

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裏ジャケです。前作と同じ写真が使われています。前作は黒地でしたが、こちらは白地になっただけで曲目やクレジットの部分のレイアウトは全く同じです。

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表側右上の部分です。VOLUME 2とあります。『THROUTH THE PAST DARKLY』のクレジットはどこにもありません。

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表側右下の部分です。Club-SonderauflageとS R Internationalのクレジットがあります。

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裏ジャケ右上の部分です。規格番号63 512とStereoのクレジットがあります。

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裏ジャケ下部の部分です。DECCAのロゴと、Club-SonderauflageとS R Internationalのクレジットがあります。

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ラベルです。左側にSonderauflageのクレジットがあります。右側に規格番号の63 512と面表示、STEREOがあります。レコードのタイトルは『BIG HITS VOLUME 2』ではなく 『THROUTH THE PAST DARKLY』となっています。マトリクスは機械打ちでX-ZAL-9067-Ⅳ/X-ZAL-9068-Ⅰです。このマトはドイツのオリジナル盤でも使われています。Munufactured in Germanyの刻印があります。なお、こちらのラベルのジャケットは表面がコーティングされています。

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B面のラベルです。

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再発のラベルです。Sonderauflageのクレジットが右側へ移動しています。DECCAのロゴの右側にLC 017のクレジットがあります。マトリクスは機械打ちで6.22156-00-1/1//6.22156-00-2/1に変り、Munufactured in Germanyの刻印があります。こちらのジャケットはコーティングがありません。

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B面のラベルです。

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『BIG HITS』のクラブ・エディションの一番最初に紹介した会社の続編で、こちらはジャケットの色違いでデザインは同じですが内容は『THROUGH THE PAST DARKLY』になります。『VOLUME 2』として発売されたこのレコードも中古で結構見かけるのでやっぱり相当数売れたと思います。 ジャケットが前回の『BIG HITS』と統一感があるので並べるとベスト2枚でいい感じです。この2枚でデッカ時代のヒット曲は大体把握出来るので当時は重宝したんでしょうね。この会社からはこの後色違いのジャケで『BIG HITS VOLUME 3』というアルバムが発売されます。  

ローリング・ストーンズ UK盤 LET IT BLEED ステレオいろいろ!!

ローリング・ストーンズのUK盤『LT IT BLEED』ステレオ盤です。規格番号はSKL 5023で、モノラルと同じ1969年12月5日に発売されました。初期盤のジャケットはモノラル兼用の裏の穴でモノラルかステレオを見分けるようになっています。ジャケットは表側がコーティングされて、ポスター付きのステッカーが貼られています。ポスターはモノラルと同じものです。モノラルの時にステッカー付きのジャケットを載せたのでここではステッカーなしのジャケットを載せます。

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裏ジャケです。右上の穴から中のインナーの青い色でステレオと見分けるようになっています。

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ステレオは80年代まで発売されたので穴の部分も変化していきます。最初は穴で見分けるタイプ、次はSKL 5025の下に(POSTER INCLUDED)のクレジットがあるタイプ、最後はSKL 5025だけになり表側のコーティングがありません。最後の2つは規格番号の横にStereoと縦にクレジットされています。 

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印刷所は裏ジャケに穴あきのものがUpton Printing Group、Senol Printing Limited、Sleeve Printed in Englandのみの3種あります。後期になるとClout & Baker Ltd.に変り、上の(POSTER INCLUDED)のクレジットのものと、最後の規格番号だけのものになります。

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後期の盤はコーティングが無いのでラミネートの会社のクレジットも消されています。

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表側に貼られていたポスター付きのステッカーは通常は角が丸くなっていますが、一部に角が直角になっているものがあります。これは文字の色とフォントも違うので全くの別物だと思います。2種類を並べてみました。左が角が直角のもの、左が通常の角が丸いものです。文字の形の違いがよく分かると思います。角が直角の方はあまり見たことが無いので、最初はどこかの国のものを第三者が貼ったのかと思いましたがこの形に該当する国はありませんでした。USA盤のスリックの上から貼られていたのは文字の形が右側と同じでNPS-4と規格番号があります。おそらくごく少数作られたステッカーだと思います。

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また、モノラル同様一部にはケーキの表紙の小冊子も付けられました。後期の盤には写真のような『ROCK'N ROLLING STONES』に付けられた12ページの小冊子が付けられたレコードもあります。中は『ROCK'N ROLLING STONES』まで載っているので72年10月以降のプレスに付けられたと思います。裏表紙はケーキの小冊子と同じなのでここでは省略します。

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インナーです。ステレオを表す青い囲いとモノラル同様曲目と演奏楽器がクレジットされています。中のクレジットは文字が青いだけでモノラルと全く同じです。

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「You Can't Always Get What You Want」の部分で一番最初のインナーはWith The London Bach Choirのクレジットがあります。

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2番目のインナーはこの部分が黒く塗られています。これはモノラルと同じです。

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3番目のインナーはこの部分が最初からなかったかのように消されてしまっています。その分次の行が上にずれています。

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ラベルです。ステレオ専用の青いラベルが使われています。オープン・デッカはこのタイトルで最後になります。マトリクスはXZAL-9363-P-1W/XZAL-9364-P-1Wです。印刷所のクレジットはSleeve Printed In Englandのみでポスター付きのステッカーがあります。インナーは最初のWith The London Bach Choirのクレジットがあるものです。 

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グループ名の下のプロデューサー・クレジットが2行に渡ってクレジットされています。左側にSPEED 33-1とレコードの回転数が追加されています。マトリクスはXZAL-9363-P-3W/XZAL-9364-P-3Wです。印刷所はUpton Printing Groupでポスター付きのステッカーがあります。インナーは2番目の黒塗りのものです。

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ここからボックスト・デッカのラベルです。マトリクスの逆さ文字にカッコはありません。マトリクスはXZAL-9363-P-1W/XZAL-9364-P-5Wです。印刷所のクレジットはSenol Printing Limitedでポスター付きのステッカーがあります。この印刷所はあまり見かけないような気がします。インナーは3番目のクレジットそのものが無いタイプです。このラベルでは他にXZAL-9363-P-2W/XZAL-9364-P-2Wを確認しました。

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上のラベルとほぼ同じですが、マトリクスの逆さ文字に{}カッコがあります。また、一番下のMANUFACTUED BY THE DECCA RECORD CO. LID.のクレジットが上のラベルではTHEで改行されていますが、こちらはBYで改行されています。マトリクスはXZAL-9363-P-6W/XZAL-9364-P-4Wです。印刷所はUpton Printing Groupでポスター付きのステッカーはありませんがポスターは付属しています。インナーは他のレコードと共有の普通の青いインナーです。

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GEMAのクレジットが上に移動して、5曲目の「Let It Bleed」出版社のクレジットだけが何故か次の行にあります。グループ名の下のクレジットが全部大文字から先頭文字だけ大文字でその後は小文字に変更になっています。こちらもByで改行されています。マトリクスはXZAL-9363-P-2W/XZAL-9364-P-4Wです。印刷所のクレジットはSleeve Printed In Englandのみでポスター付きのステッカーはありません。インナーは他のレコードと共有の普通の青いインナーです。

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BIEM/NCBのクレジットが右側へ移動しています。出版社のクレジットが左側へまとめてあり、曲名の後へは記号でクレジットされています。規格番号の文字が大きくなっています。グループ名の下のクレジットはこちらも先頭文字だけ大文字で、こちらはtheで改行されています。マトリクスはXZAL-9363-P-6W/XZAL-9364-P-1Wです。印刷所のクレジットはSleeve Printed In Englandのみでポスター付きのステッカーはありませんがポスターは付いています。インナーは他のレコードと共有の普通の青いインナーです。「ROCK'N ROLLING STONES」に付いていた小冊子が入っているので73年頃のプレスかも知れません。

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上のラベルと殆ど同じデザインですが、左側にあったSPEED 33 3/1のクレジットが無くなっています。その他は全く同じです。マトリクスがXZAL-9363-P-5W/XZAL-9364-P-1Wです。裏ジャケが穴あきではなくなりステレオ専用のジャケットになります。表側にポスター付きのステッカーはありませんが、裏ジャケの規格番号の下に(POSTER INCLUDED)があり、印刷所のクレジットもSleeve Printed in England by Clout & Baker Ltd.に変ります。このジャケットまで表面がコーティングされています。ポスターが付属して、インナーは他のレコードと共有の普通の青いものです。マトリクスの枝番が上より若いですが、ジャケットが穴あきからSTEREO表記への過渡期に当たるのでここで取り上げました。

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裏ジャケの規格番号の下に(POSTER INCLUDED)があり、印刷所のクレジットがSleeve Printed in England by Clout & Baker Ltd.のジャケットです。モノラルの生産が終わりステレオだけになった時期のジャケットです。こうやって考えるとずいぶん長い間ポスターが付けられていたんですね!裏ジャケにこの表示があるので表側にはポスター付きのステッカーはありません。

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80年代に入ってからのラベルです。マトリクスは逆さ文字は無くなり、P1969がその上に移動しています。BIEM/NCBの枠がなくなり、GEMAと横一列にクレジットされています。マトリクスはXZAL 9363/XZAL 9364 8G ∇E Dです。A面は手書きです。裏ジャケは規格番号のみで、印刷所はSleeve Printed in England by Clout & Baker Ltd.です。表面のコーティングは無く、ポスターも付属していません。コーティングが無いので裏ジャケからコーティングの会社のクレジットが消えています。インナーは80年代によく見られたImportant Noticeと書かれたものです。

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『LET IT BLEED』のラベルで面白いのがMUNUFACTUED BY THE DECCA RECORD CO., LTDのクレジットがBYで改行されているのと、THEで改行されているものがあることです。大文字、小文字問わずに存在するのでどうしてこうなったのか分かりませんね!また、オープン・デッカとボックスト・デッカの過渡期にあたるので同じレコードでも片面はオープン・デッカ、片面はボックスト・デッカという変則的な組み合わせもあるようです。ヴァリエーションがたくさんあるタイトルなのでまだまだ新しい発見があるかもしれません。

また、インナーの担当楽器のクレジットはイギリスではレコード袋に印刷されていましたが、オーストラリア盤はポスターの裏側に印刷されているので、その部分を内側に折りたたんでしまうと気づかないという欠点があります。ニュージーランドは何故か白黒コピーしたような印刷の紙が入っています。何枚か確認しましたが全部そうなのでそれで発売されていたんですね。アメリカやドイツはレコード袋に印刷ですが、UK盤とはデザインが違います。日本はゲイトフォールド・カヴァーで見開きの内側にクレジットがありましたね。また、日本ではポスターは付いていなくてメンバーの写真が載っている長ーい歌詞カードが付いていましたね。これはいろいろなヴァージョンがあるのでまたの機会に『LET IT BLEED』各国盤も取り上げてみようと思います。