ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ スイス・クラブ・エディション⑤ GET OFF OF MY CLOUD!!

ローリング・ストーンズのスイス・クラブ・エディション盤「Get Off Of My Cloud/I'm Free」です。1965年に発売され、規格番号は20 031です。前回同様EX LIBRISという会社から発売されています。このシングルもドイツ盤と同じデザインのピクチャースリーヴが付けられています。

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右上に規格番号20 031と(CLUB EDITION EX LIBRIS)のクレジットがあります。

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ドイツ盤のジャケットと並べてみました。ドイツ盤セカンド・ジャケの「I'm Free」が左側にあるものと文字の大きさと配置が同じですが、赤い色なのですぐに見分けがつきます。

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裏ジャケです。これはドイツ盤の「Get Off Of My Cloud」の裏側と同じですが、ドイツ盤にあった右下の5行に渡って書かれていたドイツ語のクレジットはありません。

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裏ジャケ右下の5行のクレジットの部分です。ある方がドイツ盤、無い方がスイス・クラブ・エディション盤です。ディスコグラフィで紹介されているレコードは全く同じです。

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ラベルです。えび茶に金文字のラベルです。DECCAのロゴの下にClub Editionの文字があります。右側にGEMAとマトリクス、タイム表記があります。左側に規格番号の20 031とサブの番号MD 9521-1があります。マトリクスは機械打ちで45-DR-56651-Ⅳ X/45-DR-36652-Ⅰ X Uです。両面共Munufactured in Germanyの刻印があります。これはドイツのレギュラー盤と同じマトです。(ドイツ盤にはA面の最後にUがないものとあるものがあります。)この他に45-DR-56651-Ⅱ X U/45-DR-36652-Ⅴ Xを確認しました。

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B面のラベルです。

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本国では「The Singer Not The Song」だったB面がここでは「I'm Free」となっていますが、殆どの国でB面は「I'm Free」で発売されましたね!当時日本でもそうでした。やっぱり「I'm Free」の方が両面共強力なロック・ナンバーでB面にはふさわしいと思います。「I'm Free」は途中でリズムが危ういところがありますが、なんとか乗り切って最後まで演奏したっていう感じですね。この頃になると当時のヨーロッパでのストーンズの人気は凄まじかったんでしょうね。レコードに名前が書いてありますがこの方は70年にこのレコードを買ったようです。もし可能なら元の持ち主の方に当時の話を聞いてみたくなりますよね!

ローリング・ストーンズ スイス・クラブ・エディション④ THE LAST TIME !!

ローリング・ストーンズのスイス・クラブ・エディション盤はLPの他にシングル盤でも何枚かリリースされています。殆どはドイツ盤シングルと同じデザインのピクチャースリーヴですが、中にはスイス独自のレコードもあります。シングルは全てスイスにあるEx Librisという主に本を販売している会社から発売されました。今回は「The Last Time/Play With Fire」を紹介します。1965年に発売され、規格番号は20 010です。ジャケットはドイツ盤と同じ1st LPのショットですが右上の規格番号の部分だけ違っています。

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このクラブ・エディション盤はジャケットが2種類あり、こちらはドイツ盤の番号を黒く消してその下にスイスの番号の20 010を印刷してあります。消した部分にはドイツ盤の番号DL 25 172がうっすらと見えます。簡易的な処理のため、おそらくこちらの方が初回盤と思われます。

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右上の規格番号の部分です。上からDECCAのロゴの上に20 010とあるタイプ、2番目がドイツ盤の番号を消してDECCAのロゴの下に20 010とあるタイプ、一番下が参考のためドイツ盤の「The Last Time」のジャケットです。外から見てドイツ盤とスイス盤を判別するにはこの部分しかありません。

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裏ジャケです。こちらはドイツ盤の「The Last Time」のシングルと全く同じです。

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ラベルです。ドイツ盤同様えび茶にゴールド文字のラベルです。DECCAのロゴの下にClub Editionの文字があります。右側に規格番号の20 010とドイツやスイスのクラブ・エディション盤のLPにもあったサブの番号のMD 9501-1があります。左側にドイツの著作権管理団体のGEMAのロゴがあり、その下にマトリクスとタイム表記があります。ます。マトリクスは機械打ちで45-XDR-35209-X U/45-XDR-35210-X Uです。両面共Munufactured in Germanyの刻印があります。このマトはドイツ盤と全く同じなので、もしかしたらドイツでプレスされスイスへ輸出されたのかも知れません。

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B面のラベルです。

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私がこの「The Last Time」を最初に見たのはもう20年以上も前になります。クラブ・エディション盤と説明があり、ドイツ盤とも番号が違ったので買いましたが、まさかシングル盤でクラブ・エディション盤があるとは驚きでした!その後はあまり見かけないのでLPと違ってシングル盤はそんなに出回らなかったんでしょうか?当時スイスへはドイツ製のシングルが大量に輸出されていたのかとも思います。この頃はまだまだ初めて見るレコードも多く資料もなく世界中には一体どの位ストーンズのレコードがあるのか見当もつきませんでした。そのため自分でディスコグラフィをまとめたりしていましたがホント、レコード収集って奥が深く興味が尽きませんね!

ローリング・ストーンズ ミックス違い ヴェネズエラ盤 THE BEST OF THE ROLLING STONES いろいろ!!

ローリング・ストーンズのヴェネズエラ盤『THE BEST OF THE ROLLING STONES』です。1970年に発売され、規格番号はLP-7485です。収録曲は全曲モノラルで、当時の新曲の「Honky Tonk Women」と「You Can't Always Get What You Want」をフューチャーしたヴェネズエラ独自のベストアルバムですが、一部の曲で面白いミックスが聞けます!また、細かく見るとジャケットは3種類、ラベルは4種類のヴァリエーションがありますので順を追って紹介したいと思います。ジャケットです。USA盤『GOT LIVE IF YOU WANT IT』の裏ジャケにも使われていた写真が使われていますが、よく見ると反転してますね!

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右上にLONDONのロゴと規格番号LP-7485があります。ヴェネズエラでは60年代のストーンズのレコードはLONDONから発売されています。

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左上にCONTAINS THE HIT "HONKY TONK WOMEN"とあります。ステッカーのように見えますがこれは印刷です。

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裏ジャケです。タイトルと曲目だけのシンプルなデザインです。

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右上にLONDONのロゴとLP-7485があります。

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この裏ジャケは全部で3種類の細かい違いがあります。まずは右側にDISCO ES CULTURAと枠で囲まれたものがあるものとないものがあります。

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右下になんて書いてあるのか分かりませんがサインのような文字があるものとないもの。そして一番上のサインのようなものがあるジャケットでその左側にSerie P PVP.25とあるものと2番目のないもの。上のDISCO ES CULTURAは一番上のジャケットにあります。写真の順番が逆になってしまいましたが中のレコードのラベルから考えて下から上に変化していったと思います。

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サインの部分を拡大した写真です。現地語でカヴァーとバック・カヴァーと書かれているので、どうやらアルバム・ジャケットをデザインした人のサインだと思います。

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左下に住所、電話番号などのクレジットがあります。

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A面の曲目です。英語のタイトルの後にカッコで現地語でクレジットされているものとないものがあります。アルバムの発売は70年ですがキースのクレジットが早くもRichardsとなっています。

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B面の曲目です。「Satisfaction」の(I can't get no)が前ではなく後に付いています。

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ラベルです。これは初版と思われる濃いマルーンです。実際は写真よりもっと濃い色です。上にffrrのロゴがあるオープン・ロンドンで、面表示はLADO A/Bです。マトリクスはLON 8475 A/LONDON-8475-Bです。A面は機械打ちでB面は手書きです。

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上と同じ文字の配置ですがラベルの色が薄い茶色になっています。マトリクスは手書きでLONDON-8475-A  JESUS GONZALES PA/LONDON-8475-B  JESUS GONZALES PAです。マトの後に人の名前(?)が彫ってあります。最後のPAのAは判読不明ですが、おそらくAだと思います。

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上と同じ茶色のラベル(ややピンクっぽい)ですが曲名の部分が変更となり文字を詰めて5行で表記されています。グループ名の文字のフォントも小さくなっています。マトリクスは手書きでLONDON-8475-A/LONDON-8475-Bです。上にあったJESUS GONZALES PAはなくなっています。

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上と同じ文字の配置で赤いラベルです。この赤いラベルは70年以降のプレスだそうですがマトリクスは何故か一番最初のラベルと同じでLON 8475 A/LONDON-8475-Bです。

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一番最初にも書きましたが全曲モノラルで収録されています。全体に高音がキンキンしたサウンドとなっています。「Honky Tonk Women」はイントロのカウベルが途中から始まり、ギターがすぐに始まります。全体にホーンやカウベルの音が目立っています。「Sympathy For The Devil」は何故かピアノの音が小さく、前半はパーカッションとベースだけで突き進んでいくように聞こえます。ヴォーカルや間奏のギターの音は異常に大きいです。結局最後までピアノの音だけがが小さいのでなんだか不思議なミックスです。「You Can't Always Get~」はシングル・ヴァージョンです。シンバルが目立ち、フェイドアウトが通常よりも早いです。「Jumpin' Jack Flash」はなんとUSA盤プロモ・エデイット・ヴァージョンが収録されています。「2120 South Michigan Avenue」はギター・ソロがないショート・ヴァージョンです。ベスト・アルバムですが「Mercy Mercy」「Stupid girl」などが含まれていて一風変わった選曲になっていますね。「悪魔」のピアノの音が小さいミックスはこのアルバムだけなので単なるベストではなくジャケットも内容も面白いアルバムですね!