ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ 南アフリカ盤 ROLLING STONES !!

ローリング・ストーンズ南アフリカ盤『THE ROLLING STONES』です。南アフリカでの3枚目のアルバムでUK盤『No.2』から「Grown Up Wrong」「Under The Boardwalk」「Susie Q」の3曲が外され、代わりにイギリスでのシングル曲の「Little Red Rooster」「Not Fade Away」「I Wanna Be Your Man」の3曲が収録されているという変則的なアルバムです。南アフリカでは2枚目に『12X5』が発売されているので極力同じ曲が被らないようにしたと思われる選曲となっていてダブっているのは「Time Is On My Side」だけとなっています。アルバム未収録のシングル曲を収録してアルバムを作ってしまうのは60年代に各国でもよく見られますよね。1965年春に発売され、規格番号はLK 4661です。ジャケットは南アフリカ独自のデザインとなっています。初期の不良っぽい写真ですがビルだけ窓のところに乗っていて面白い写真です(笑)。ジャケットは表側だけコーティングされています。また、コーティング無のも存在しますがそれは後期型だと思われます。音は全てモノラルです。

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右上にDECCAのロゴと規格番号LK 4661があります。タイトルのROLLING STONESに合わせてかDECCAのロゴもピンクとなっています。

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裏ジャケです。上下フリップバック仕様となっています。タイトルと思われるROLLING STONESの文字の形は表側と同じです。ファースト同様グループ名だけのタイトルというのも面白いですね。左側にアンドリューの解説文が、右側に曲目が載っています。

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右上にDECCAのロゴと規格番号があります。

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右下に南アフリカ盤によくみられるRECORD PACとありますが、おそらく南アフリカの印刷所だと思います。

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A面の曲目です。

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B面の曲目です。

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ラベルです。こちらは南アフリカ製の赤ラベルです。南アフリカ盤特有の大きなDECCAと規格番号、面表示、曲目だけのシンプルなデザインです。曲目もタイトルとタイム表記のみで、作者や出版社のクレジットはありません。マトリクスは手書きでARL-6619/ARL-6620です。

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B面のラベルです。

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こちらは南ローデシア製の青ラベルです。文字の配置は南アフリカ盤と全く同じでマトリクスも同じです。ジャケットも共通です。

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B面のラベルです。

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このアルバムの一番の特徴は独自のジャケットを使っている事につきますが、音源的にも「Little Red Rooster」のイントロのギターのフレーズが1回少ないカットインのヴァージョンが収録されています。ジャージャ、ジャージャーンのフレーズが一回少なく通常5回目で歌に入るのに、ここでは4回目に歌に入ります。このヴァージョンはこのレコードでしか聞けません。「Time Is On My Side」はギター・イントロです。最初にも書きましたが南アフリカではこのアルバムの前にアメリカ仕様の『12X5』が発売されているので曲がダブらないようにUK盤『No.2』の一部の曲をアルバム未収録のシングル曲に入れ替えた内容となっている独自のレコードで、音はUK盤のようにはっきりとしたいい音が聞けます。南アフリカでは60年代にUK/USAに準じたアルバムて発売されているのでアルバム未収録曲に入れ替えたこのアルバムは意外と便利なルバムだと思います。

ローリング・ストーンズ 南アフリカ盤 12X5 いろいろ!!

ローリング・ストーンズ南アフリカ盤『12X5』です。1964年9月に発売され、規格番号はモノラルがLK 4438、ステレオがSKL 4438です。このタイトルに関してはいろいろな資料でモノラルしか存在しないと書かれていますが、一応ステレオもあります。書かれていないのには訳があるんですがそれは後ほど書きます。ジャケットはUSA盤の『12X5』と同じで右上にあったLONDONのロゴがDECCAに変わっています。モノラルはコーティング無ですが、ステレオの方は表側だけコーティングされています。薄いジャケットで日本盤でいうぺらジャケのような感じです。

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右上にDECCAのロゴがあります。タイトルの色と合わせてかDECCAのロゴも黄色いものが使われています。ロゴの下が黒くなっていますがこれはLONDONのロゴを消した跡だと思います。この部分はモノラル、ステレオ共通です。

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右下の規格番号の部分です。上がモノラル、下がステレオです。MONOの方はロゴの色からUSA盤の判をそのまま流用していると思いますが、ステレオの方は新たに作り直しています。色もグループ名とタイトル文字に合わせてあるのがデザインを損なわなくていいですね!

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裏ジャケです。写真や解説等USA盤と同じです。上下フリップバック仕様となっています。

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右上にDECCAのロゴとモノラル、ステレオそれぞれの規格番号があります。上がモノラル、下がステレオです。

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右下に南アフリカ盤によく見られるRECORD PACがあります。おそらく印刷所の名前だと思いますが詳細は不明です。

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ラベルです。こちらは南アフリカで64年から68年まで使われていたモノラル用の赤ラベルです。大きなDECCAのロゴがあるのが特徴です。右側に規格番号と面表記があります。下にタイトルとグループ名、曲目があります。マトリクスは手書きでARL-6493/ARL-6494です。このマトは枝番がないだけでUSA盤『12X5』のモノラルと同じマトです。このラベルと全く同じマト、文字の配置で青いラベルのものがありますが、それは南ローデシア盤です。

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B面のラベルです。

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ステレオのラベルです。このラベルは66年から1970年まで使われていました。ステレオの方は2年遅れて発売されたと思います。DECCAのロゴの下にFULL FREQUENCY STEREOPHONIC SOUNDのラインが入っています。その他マトリクスは手書きでARL-6493/ARL-6494です。これってモノラルと同じマト?聞いてみたらやはり疑似ステでもなくモノラルでした!イスラエル盤や他の国にもSTEREOと称してモノラルがありましたがこの辺はテキトーですよね(笑)。最初に資料にはモノラルしかないと書かれていた、と書きましたがこのことを挙げているのかも知れませんね!こうなればステレオ用のジャケットとこのラベルだけが資料的な価値しかありませんよね(笑)。

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B面のラベルです。

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両方ともモノラルでしたが、音はUSA盤のモノ盤と同じ音圧でわりといい音です。『ファースト』もそうでしたが60年代の南アフリカ盤は全般に音がいいような気がします。私はこのモノラルの方のレコードを90年頃にUKエクスポート仕様だと言われて買いました。確かに『12X5』のジャケットにDECCAのロゴがあればUKエキスポートだと思ってしまいますが、『FLOWERS』など他のエキスポート盤のラベルと違うのでおかしいな、と疑っていました。南アフリカ盤と知ったのは90年代に入ってからで、南アフリカの他のタイトルを入手してこのラベルは南アフリカだったんだ、と気付いてからです。特に南アフリカ盤はMade in South Africa等のクレジットは一切ないので分からないですよね~!当時はストーンズの各国盤の詳しい資料もなく手探りで探していくしかなかったです。

ローリング・ストーンズ イタリア盤 GET MORE...SATISFACTION !!

ローリング・ストーンズのイタリア編集盤『GET MORE...SATISFACTION』です。1979年3月に発売され、規格番号はPMS 107です。このアルバムは何といってもジャケットがユニークな事と「As Tears Go By」のイタリア語ヴァ―ジョン「Con Le Mie Lacrime」が初めてアルバムに収録されたことです。他の国は81年11月発売の『SLOW ROLLERS』で初めてアルバムに収録されたので2年も早かったことになります。もっともイタリアでは66年にシングルで発売されているのでお馴染みのヴァージョンだったのかも知れませんね。ジャケットはイラストのミックで全然似てません(笑)。オフシャルの中では以前紹介したウルグアイ盤『No.2』と1位、2位を争う珍品だと思います。ジャケットは薄くて柔らかい紙質です。コーティングはされていません。

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左上にDECCAのロゴがあります。

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右下にINCLUDING CON LE MIE LACRIMEとあります。

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裏ジャケです。上に曲目、下部にデッカ時代のイタリア盤のディスコグラフィが載っています。メンバーの写真はイタリア盤のシングル「Con Le Mie Lacrime」で使われていた写真が白黒になっています。

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裏ジャケ右上に規格番号のPMS 107とSTEREOがあります。

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A面の曲目です。「Carol」で始まり2曲目が「The Under Assistant West Coast Promotion Man」という変わった選曲です。「The Under Assistant~」はロング・ヴァージョンです。最初の4曲は疑似ステで「Mother's Little Helper」以降はリアル・ステレオです。

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B面の曲目です。『FLOWERS』『BETWEEN THE BUTTONS』『LET IT BLEED』からのアルバム曲をまとめた結構マニアックな選曲です。全曲リアル・ステレオで「You Can't Always Get~」はコーラス付きのアルバム・ヴァージョンです。

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曲目の下にジャケットのデザインの会社が書かれています。その下にDECCAのロゴとイギリスのデッカの住所が書かれています。

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左下にDECCAのロゴとTHE ROLLING STONESとあります。

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ラベルです。ボックスト・デッカの青いラベルです。左側にSTEREOとSide 1が、右側にマトと規格番号PMS 107があります。「Satisfaction」は前に付いている( I Can't Get No )がありません。「Con Le Mie Lacrime」の作者はジャガー、リチャードと共にイタリア語の詞を手掛けたDanpaのクレジットがあります。キースのクレジットは全部Richardです。左側にあるS.I.A.E.というのはイタリアの著作権収集機関の事です。マトリクスは手書きでMSDDI-1107-A  22-3-79/MSDDI-1107-B  22-3-79です。両面に22-3-79とプレスされた日付があります。

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B面のラベルです。

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2年程前にシンコー・ミュージックから出ていたストーンズディスコグラフィ本ではこのレコードはUK盤と紹介されていましたが、正確にはイタリア盤ですので要注意です。Made in Italyのクレジットはありませんが、ラベルにS.I.A.E.(イタリア著作権収集機関)のクレジットがあり、裏ジャケのディスコグラフィのレコードの番号がイタリアのものとなっています。音は何故か『LET IT BLEED』からの曲がこもりがちです。しかし何といっても面白いのはこのジャケットですよね!けばいミックが蛇を持っているという悪趣味なデザインで、ミックもそんなに似てないし(笑)。そして最初にも書きましたが「Con Le Mie Lacrime」が収録された最初のアルバムになります。シングル曲も数曲含まれていますがアルバムからの曲が多く結構マニアックな内容です。イタリアではこのアルバムが初めての独自の編集盤でこの後も編集盤が乱発されています。