ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ ニュージーランド・クラブ・エディション METAMORPHOSIS !!

ローリング・ストーンズニュージーランド盤『METAMORPHOSIS』です。内容はUK盤と同じです。ニュージーランドでは通常のデッカ盤の他にメイル・オーダーのみで販売されたワールド・レコード・クラブ盤が存在します。通常盤は1975年に発売され、規格番号はSKL 5212です。レコード・クラブ盤は翌76年に発売され、規格番号は1645です。ジャケットは両方共同じものが使われ、規格番号の部分も通常盤のSKL 5212と書かれているので外側からでは通常盤なのかレコード・クラブ盤なのか見分けがつきません。ジャケットの表裏にローリング・ストーンズのクレジットがないせいかニュージーランドではROLLING STONESと書かれた丸いステッカーが貼ってあります。他国と比べると多少薄く柔らかな紙質です。また、他のニュージーランド・デッカ盤同様背の上下を絞ってあるのが特徴です。

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右上のDECCAのロゴとROLLING STONESのステッカーの部分です。このステッカーは貼られているものと貼られていないものがあります。

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裏ジャケです。各国と同じデザインです。

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右上に規格番号のSKL 5212とプライスコードがあります。

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UK盤や他国盤同様ジャック・ニッチェのスペルが間違っています。正確にはJack Nitzscheで途中にsが入ります。

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こちらも各国盤と同じ間違いですが「Don't Lie To Me」の作者がJagger/Richardとなっています。

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裏ジャケ左下の部分です。ニュージーランド・デッカの配給元はEMIなので、DECCAのロゴとEMIのロゴがあります。

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下部中央に著作権クレジットがあります。

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ラベルです。発売は後ですがワールド・レコード・クラブ盤のラベルを先に上げます。72年頃から使われているWRCのラベルで派手な感じのラベルです。上部にWRCのロゴがあります。右側に規格番号の1645Dと面表記の1があります。下部に曲名、作者、タイム表記があります。ラベルでも「Don't Lie To Me」の作者がJagger-Richardと間違っています。また、ラベルではデッカのロゴやクレジットは一切見当たりません。マトリクスは手書きでXZAL 13897/XZAL 13898です。このWRCのラベルは他にビーチボーイズの『PET SOUNDS』を確認しました。

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B面のラベルです。他国ではよく「I Don't Know Why」の作者が間違っていますがニュージーランド盤は正確です。

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こちらはオリジナルの通常盤のラベルです。上部にボックスト・デッカのロゴがあります。右側に規格番号と面表記があります。曲目は上と違い曲名と作者クレジットのみでタイム表記はありません。こちらも「Don't Lie To Me」の作者が間違っています。マトリクスは手書きでXZAL 13897/XZAL 13898です。

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B面のラベルです。

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このレコードはUK盤と比べるとやや音圧が低く、勢いよく前に飛び出してくる音ではないですが優しくマイルドな音です。ニュージーランドでのレコード・クラブ・エデイション盤はこの『METAMORPHOSIS』だけです。この会社はビーチボーイズの『PET SOUNDS』のようにそのアーティストの代表的なアルバムをリリースしていますが、ストーンズの場合はその時点でのDECCAの最新作として選ばれたのでしょうか?ドイツのクラブ・エデイション盤では『LET IT BLEED』がやたらと多いですが、ストーンズの代表作ではない『METAMORPHOSIS』を選ぶとはマニアックですよね!このレコードを探すときの難点は先にも書きましたがジャケットがレギュラー盤と全く同じものを使っている事です。店頭で見かけても説明文が無ければクラブ・エデイション盤と分かりません。私は店頭ではなく、90年代に通販でClub Edeitionと書かれていたので買いました。それまではニュージーランドのクラブ・エディション盤が存在するとは全く知らなかったので、当時は通販リストなどからもこんなレコードがあるんだ!と教えてもらう事も多かったですね!そして、各国のクラブ・エデイション盤はもう全部紹介し終わったと思っていましたが、現在eBayに出品されているのを見て、このレコードの事を思い出しました。ホントにこのレコードはすっかり忘れていたので今回紹介しました。これで各国のクラブ・エデイション盤は全部だと思います。

ローリング・ストーンズ ドイツ盤 AFTERMATH いろいろ!!

ローリング・ストーンズのドイツ盤『AFTERMATH』です。1966年6月に発売され、規格番号はSLK 16415-Pです。ドイツではモノラルは発売されず、このAFTERMATH以降のアルバムは全てステレオのみとなります。ジャケットのデザイン、曲目等はUK盤と同じです。ジャケットはドイツ盤特有のコーティング無の柔らかい紙質です。表側はDECCAのロゴのみで、写真の周りの白枠にも他国のような規格番号等のクレジットがないのが特徴です。

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裏ジャケです。右下にRoyal Sound Stereoのロゴがある以外は、写真や解説文など基本的なデザインはUK盤と同じです。

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右上に規格番号のSLK 16415-Pがあります。

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右下にroyal sound STEREOのロゴがあります。その下にPrinted in Germanyがあります。

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ドイツ盤は66年以降規格番号を変えて何度か再発されています。ラベルの紹介の時のどのジャケットが使われているか分かるように番号を振っておきます。ジャケット表側左下のロゴの部分です。上から①オリジナル盤、②③6.21396の再発盤とNOVAレーベル、④80年代の820 050-1の再発盤です。

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裏ジャケ右上の規格番号の部分です。上から①オリジナル盤、②③規格番号が6.21396の再発盤とNOVAレーベル、④80年代の820 050-1の再発盤です。

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右下の部分です。こちらも上の番号と連動しています。上から①オリジナル盤、②6.21396の再発盤、③規格番号が6.21396のNOVAレーベル盤、④80年代の820 050-1の再発盤です。それぞれ細かいクレジットが違っています。

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オリジナル盤にはドイツ・デッカのステレオ用の厚紙インナーが付いています。後期プレスになると普通の白いインナーになります。

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インナーの反対側です。

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ラベルです。こちらはオリジナル盤のえび茶にゴールド文字のラベルです。初回盤はデッカのロゴがラウンド・デッカと呼ばれる楕円形の枠となっています。左側にロイヤル・サウンドのロゴが、右側に規格番号と面表記があります。面表記はジャケットではSIDE 1となっていましたがラベルではSeite 1となっています。タイトルはAFTER-MATHと途中でハイフンが入っています。全曲Jagger-Richardなので作者クレジットはアレンジのクレジットと一緒に下にまとめられています。マトリクスは機械打ちでK ZAL-7209-Ⅰ X/K ZAL-7210-Ⅰ Xです。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。ジャケットは①です。

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B面のラベルです。

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セカンド・ラベルです。デッカのロゴが長方形の枠に変わっています。デッカのロゴ以外は上のラベルと文字の配置等全く同じです。ドイツでは66年7月にこのロゴに変わっているので『AFTERMATH』は上のラウンド・デッカからすぐにこのラベルに変わったと思われます。マトリクスは機械打ちでK ZAL-7209-Ⅰ X/K ZAL-7210-Xです。A面にだけManufactured in Germanyの刻印があります。ジャケットは①です。 

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B面のラベルです。

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60年代後半から73年まで使われた赤ラベルです。面表記の下にあった合計のタイムがなくなった以外は文字の配置はえび茶のラベルと全く同じです。マトリクスは機械打ちでK ZAL-7209-X/K ZAL-7210-Ⅰ Xです。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。ジャケットは①ですが初期の柔らかい紙質ではなく硬くしっかりとした造りとなっています。

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B面のラベルです。

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赤ラベルですが、ロイヤル・サウンド・ステレオのロゴがなくなり、右側にSTEREOのクレジットがあります。このタイプはおそらく70年代初期に登場したと思います。規格番号はSLK 16415-Pのままです。マトリクスは機械打ちでK ZAL-7209-X/K ZAL-7210-Ⅰ Xと上と同じです。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。ジャケットは①ですが硬い紙質です。

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B面のラベルです。

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ここから規格番号が6.21396に変わります。この番号の変更時期は正確には分かりませんが、他のタイトルから判断して75年頃に変わったと思います。面表記の上に規格番号の6.21396があります。STEREOの文字は面表記の右側にあります。面表記はSide 1です。曲目は1行ずつとなっており各曲の最後にタイム表記があります。マトリクスは機械打ちで6.21396-00-1/1//6.21396-00-2です。AB面の境は//です。これ以降のラベルは全てManufactured in Germanyの刻印はありません。また、以前使われていたK ZAL~で始まるマトをXXXXXXXXと消してあります。ジャケットは②です。

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B面のラベルです。

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NOVAのラベルです。NOVAのレコードは75年から順次発売され、『AFTERMATH』は76年3月に発売されたようです。上部にNOVAのロゴがあります。DECCAのロゴは左側にあります。面表記はSide 1です。右側にSTEREOと6.21396があります。曲目は左揃いで最後にタイム表記があります。下部にAN ORIGINAL DECCA RECORDINGとあります。マトリクスは機械打ちで6.21396-00-1/1//6.21396-00-2です。過去のK ZAL~のマトをXXXXXXXXと消してあります。ジャケットは③です。

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B面のラベルです。

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88年12月9日に発売されたシルバーのラベルです。ロゴがDECCAではなくLONDONとなっています。マトリクスは機械打ちで6.21396-00-1/1//6.21396-00-2です。過去のK ZAL~のマトをXXXXXXXXと消してあります。結局赤ラベル以降はこの最終プレスまで同じマトでした。

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B面のラベルです。

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ドイツのオリジナル盤はUKステレオ盤の音を基準とすると音が繊細でスッキリとしている印象を受けます。アコギやブライアンの奏でるいろいろな楽器を聞くのに適しているような気がします。(あくまで個人の感想です。)CD時代になってからUSA仕様の方の印象が強くなったような気がしますがやっぱり『AFTERMATH』はUK仕様の曲目の方がしっくりきますね。ストーンズの初期のアルバムの中では聞く頻度が多いです!バラエティーに富んだ曲が多く初期の名作です!

ローリング・ストーンズ 日本盤 アフターマス(余波)第5集 いろいろ!!

ローリング・ストーンズの日本初回盤『アフターマス』です。正式なタイトルは『ステレオ/ザ・ローリング・ストーンズアフターマス(余波)〉第5集』です。1966年(昭和41年)7月10日に発売され、規格番号はSLH-51です。日本では『12X5』から『OUT OF OUR HEADS』まではUSA仕様で発売されましたが、このアルバムはUK仕様での発売となりました。ジャケットは日本独自の上からメンバーを撮った写真が使われ、ぺらジャケの見開き仕様となっています。初回盤は金色の帯が付けられています。また、日本盤はこれ以降のアルバムは全てリアル・ステレオでの発売となります。

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金色の帯の値段が物品税の変更のため途中で1800円から1750円に変更されています。オリジナルは66年7月からの1800円、再販が66年8~9月の1750円です。

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金色帯にあったグランド・セールが終わってしまったので、66年10月頃には紺色の帯(1750円)になります。前回の『ゴールデン・アルバム』とこの『アフターマス』は何種類も帯と値段があってややこしいですね!

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右上にロンドンのロゴと規格番号があります。タイトル表記はVol 5 Aftermathとなっています。

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裏ジャケです。こちらも日本独自のデザインで、USA盤『BIG HITS』の裏側で使われていた写真が使われています。曲目は下部に日本語で書かれています。

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左下に日本語でタイトルがあります。

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右下の値段の部分です。上から1800円→1800円を消して1750円に変更→1750円です。

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見開きの内側です。アメリカでは既に『BIG HITS』が発売されていたのでメンバーの写真は『BIG HITS』の内側にあった写真が使われています。左側には曲目があり、右側の部分は亀淵昭信さんの解説となっています。

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左側の曲目の部分です。タイトルとA面の部分です。

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B面の曲目の部分です。

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左下のクレジットの部分です。メンバーの担当楽器、エンジニア、録音スタジオ等が書かれています。

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右ページの左上にSTEREOとあります。タイトルにもわざわざステレオとあったようにこの時代日本ではステレオというのを前面に押し出していたと思います。

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右ページ左上の部分です。こちらも値段が1800円→値段表記なし→1750円と変更となっています。

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いつもだったら裏ジャケにあるキングレコードのクレジットがここでは見開き内側の右ページ下部にあります。

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右ページ右下に©1966とJISマークがあります。

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歌詞カード表側です。上にタイトル、下にSLH 51があります。

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歌詞カード裏側です。

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金色の帯にあったキャンペーンの応募はがきです。昭和41年6月21日から9月20日まで行われており、賞品はギターやアンプ、カートリッジ、レコードでした。ストーンズはこの『アフターマス』と前回紹介した『ゴールデン・アルバム』が対象でした。

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応募はがきの裏側です。

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ラベルです。ロンドン・ステレオ用の黒ラベルです。左側に面表記のNO.1が、右側に規格番号があります。タイトルはSTEREO/THE ROLLING STONESが大きく書かれています。マトリクスは機械打ちでSDLBT 222-1-1-1/SDLBT 223 B-1-2-2です。両面にJISマークがあります。マトは他に末尾が2-1-7/B-2-1-5、2-1-9/B-6を確認しました。

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B面のラベルです。

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この日本初回の『アフターマス』は何といっても独自のジャケットが素晴らしいですよね!全員が上を向いている珍しい写真で、70年代以降のストーンズだったらこんな写真は絶対に撮らないな~と思いますね(笑)。アイドルみたいな珍しい写真です。ジャケットは見開きの豪華な感じで、当時の日本ではレコードは高級品扱いだった様子が窺えますね。日本盤の『アフターマス』はこの後も独自のジャケが続き、69年にはサイケ調のジャケットで再発、72年にはジャケットはUSA仕様、中身はUK仕様という珍品で再発され、やっとUK盤と同じジャケットで発売されたのは76年のGPシリーズになります。10年間も独自のジャケットで発売し続けたのはこの『アフターマス』だけでコレクション的にも面白いと思います。これらの再発盤はまたの機会に紹介します。