ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ USA盤 BEGGARS BANQUET いろいろ!!

ローリング・ストーンズのUSA盤『BEGGARS BANQUET』です。1968年12月7日に発売され、規格番号はPS 539です。録音は68年の夏ごろ終わっていましたが、例のトイレのジャケットでレコード会社と揉めたため、4ヶ月も遅れて招待状を模したジャケットでリリースされました。USA盤ではマトに8-19-68と日付が入っているレコードもあるので、ジャケット問題でごたごたしている時に既にプレスが開始されていたと思います。前回紹介した先行シングルの「Street Fighting Man」では両面共モノラルが聞けますが、アメリカではこのアルバムからステレオのみの発売です。

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裏ジャケです。各国盤と同じく曲目とプロデューサーやエンジニアのクレジットです。

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裏ジャケのクレジットは2種類あり、作者クレジットの部分がWritten by Mick Jagger and Keith Richardと書かれているものと無いものがあります。こちらはラベルの時に触れますが、ラベルの曲目クレジットの「Prodigal Son」の作者がM.Jagger/K.Richardとなっているものにはジャケットにこのクレジットが書かれています。ラベルの作者がRev. Wilkinsとなっているレコードのジャケットはこの欄が消されています。こちらはMick JaggerとKeith Richardのクレジットがある方です。

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こちらがMick JaggerとKeith Richardのクレジットが無い方のジャケットです。「Prodigal Son」の作者がロバート・ウィルキンスと分かった後でこちらのジャケットに変わっています。

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裏ジャケ下部のLONDONのロゴの部分です。規格番号とロンドンレコードの住所が書かれています。

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見開きの内側です。トイレがダメだったらこちらを表にしても良かったのではと思うほどカッコいい写真です。南米の一部の国ではこちらの写真をジャケット表側に使っていますね。

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見開きの左側にPRINTED IN U.S.A.があります。

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見開きの右側にデザナーのTom Wilkesと写真家のMichel Josephのクレジットがあります。

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ラベルです。このアルバムのマトはA/Bのみで枝番の数字が無いのが多いので「Prodigal Son」の作者がミックとキースになっているグループとRev  Wilkinsとなっているグループに分けてみました。それぞれのグループで似ているラベルもありますが全部別のラベルです。マトリクスは全部手書きで、ハイフンがあるものと無いものがありますが全て刻まれているとおりに書いています。最初はクレジットがミックとキースになっているラベルからです。

面表記はSIDE 1です。リムはありません。タイトルの下に下線があります。このタイトルの下に線があるのはUSAロンドン盤では『BEGGARS BANQUET』だけです。マトリクスはXZAL-8476 A/XZAL-8477 Bです。

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面表記はSIDE ONEです。リムなしで上のラベルと似ていますがタイトルの下の線がありません。マトの末尾にWがあります。マトリクスはAM-XZAL-8476 A/XZAL 8477 Bです。

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濃いブルーのラベルです。左側にPS 539とMade in U.S.A.が、右側にSIDE ONEとマトのZAL-8476があります。曲目が左揃いになっています。マトリクスはXZAL 8476 A/XZAL 8477 Bです。

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左側にPS 539とMade in U.S.A.が、右側にSIDE 1とマトがあります。配置は上のラベルと似ていますが文字のフォントが全く違います。曲目は中央揃いです。マトリクスはXZAL8476 A/XZAL 8477 Bです。

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上のラベルと文字の配置が見ていますが面表記がSide Oneで、マトリクスが面表記の上にあります。マトリクスはXZAL 8476 A/XZAL 8477 Bです。

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右側にPS 539、Side 1があります。フォントが縦長になっています。曲目は左揃いです。マトリクスはXZAL-8476-A-1/XZAL-8477-B-2とここで初めて末尾に数字が加わります。

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濃いブルーのラベルで、面表記はSIDE 1です。タイトルに下線があります。曲目は左揃いで全体に文字が小さいです。マトリクスはXZAL-8476-A-2/XZAL-8477-B-1と上のラベルの末尾の数字が入れ替わっています。

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濃いブルーのラベルで面表記はside oneと全部小文字です。曲目などの文字のフォントが細いです。マトリクスはXZAL-8476 A  △12258/XZAL 8477-B  △12258-Xです。

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これ以降は「Prodigal Son」の作者がRev. Wilkinsとなっているラベルです。同時にA面のラベルからAll songs written by Mick Jgaaer and Keith Richardsのクレジットがなくなり、1曲毎のクレジットに変わっています。また同時に裏ジャケからもミックとキースのクレジットが消えています。UK盤はタックスコードがJ/T以降にRev. Wilkinsに変わったので73年以降と推測されますが、USA盤はいつ頃変わったのか不明です。

左側にPS 539とMade in U.S.A.が、右側にSIDE ONEとマトがあります。今までのラベルと違いそれぞれの曲名の次の行に作者クレジットとタイム表記があります。マトリクスはXZAL-8476 A  8-19-68/XZAL-8477-Bです。A面にだけ日付がありますがこれを見ると68年8月にはプレスされていたようです。

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右側にPS-539とSIDE 1があります。曲ごとに作者クレジットがあります。ラベル下部のマトにBWがあります。これはプレス工場コードでニュー・ジャージー州のBestway Products,Inc.のことです。マトリクスはAM-XZAL-8476 A/AM-XZAL-8477-Bです。

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右側にPS 539とSIDE 1があります。タイトルの下に線が引いてあります。曲ごとに作者クレジットがあります。ラベル下部のマトにWがありますが、プレス工場コードでカリフォルニア州の H.V. Waddellの事です。リムはありません。マトリクスはXZAL-8476 A-W/XZAL-8477 B-Wです。

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上と文字のフォントや配置は同じですがリムがあります。プレス工場も同じです。マトリクスも同じでXZAL-8476 A-W/XZAL-8477 B-Wです。

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濃いブルーのラベルで右側にPS 539とSIDE ONEがあります。全体に大きな文字です。曲ごとに作者クレジットがあります。マトにTHがありますがプレス工場コードでインディアナ州のTerre Hauteの事です。マトリクスはPS-539-ZAL 8476-1A-T/ZAL 8477-1Bです。B面のマトだけ珍しく機械打ちです。また、XZALではなくZALで始まるのでこりゃ何かあるのか?と聞き比べましたがモノラルでもなく普通のステレオでした。

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右側にPS 539とSide 1があります。縦長のフォントです。6番目のラベルと似ていますがこちらは曲ごとに作者クレジットがあります。マトリクスはXZAL 8476 A 1C/XZAL 8477 B 1Bです。

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左側にPS 539が、右側にside oneとマトがあります。溝の形とマトから80年代のプレスです。マトリクスはB-1 ⇔ ZAL-8476  9-81/C-1 ⇔ ZAL-8477  9-81です。9-81と日付があります。 

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左側にSTEREOとSIDE 1、右側にPS 539とマトがあります。AB面共作者クレジットはありません。下部にRecorded at Olympic Studiosとあります。マトリクスはXZAL 8476-A PRCW  PS 539 A 1-1-1/XZAL 8477 B  PS 539 B1-1-1  PRCWです。

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ここまでラベルを挙げてきましたが前半のラベルはAll songs written by Mick Jagger and Keith Richardsとなっているのに対し、後半のラベルは「Prodigal San」の作者が分かった後1曲ごとのクレジットになっているのが分かりますね。作者がRev.Wilkinsになってから1番最初に挙げたラベルのマトに8-19-68と日付が入っているのでこのマトで初期型のラベルがあるのかも知れません。あくまで私の持っているレコードのマトですので同じラベルでも違うマトがあると思いますので参考程度にしてください。84年にはトイレのジャケットで発売されましたが、USA盤は規格番号はPS 539のままで良かったんですが、残念ながら裏側にバーコードがありデザインを損ねています。

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表側右上のLONDONのロゴと規格番号の部分です。

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裏ジャケです。どうせ出すんだったらバーコードと下部のクレジットはどうにかして欲しかったですよね~!

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トイレのジャケットがオリジナルですが、私はずっと白いジャケットに馴染んできたので未だに違和感があります。やはりレコードで聞くときには白いジャケットの方が雰囲気出ますよね~!ピッチを速めた(正常に戻した?)最近のCDなんて言語道断、この音源はレコードで聞くべきだと思います。前作のサイケ調から一転してアコースティック中心のブルースへ回帰したアルバムですが、「Sympathy For The Devil」のパーカッションや「Street Fighting Man」のテレコで録音した音や「Solt Of The Earth」のコーラスなどやアレンジやレコーディング面においても新境地を開拓したアルバムだと思います。USA盤はUK盤よりも落ち着いた音でアコギの響きが良く南部テイストを味わえるので私はUSA盤の方が好みです。