ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ オーストラリア編集盤 LIMITED EDITION COLLECTOR'S ITEM いろいろ!!

ローリング・ストーンズのオーストラリアでの編集盤『LIMITED EDITION COLLECTOR'S ITEM』です。1979年に発売され、規格番号はRS 3006です。ジャケットは英米のプロモ盤の『PROMOTIONAL ALBUM』と同じデザインですが、メンバーの部分がこちらの方が大きくなっています。曲も数曲入れ替わっており、こちらはプロモ・オンリーではありません。ジャケットがプロモ・アルバムと同じせいかよく高値で売られていますが、普通のレコードですので要注意です!このアルバムは最初は単品で発売されましたが、80年にオーストラリアで発売された6枚組のボックス・セットにも収録されています。

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タイトルの部分です。

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裏ジャケです。『PROMOTIONAL ALBUM』同様ミックがブーツと向かい合った写真が使われています。

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裏ジャケの右上に規格番号があります。これを見るとカセットテープでも発売されたようですね!

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A面の曲目です。A面は全曲モノラルで収録されています。「Stupid Girl」と「2000 Man」のリアル・ステレオが存在する曲も何故かモノラルです。

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B面の曲目です。B面は全曲ステレオです。

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左下のクレジットの部分です。

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ラベルです。こちらはオリジナルの赤ラベルになります。資料では赤ラベルがオリジナルとなっていますが、80年のボックス・セットに入っているものも赤ラベルと青ラベルの両方あるのでどちらが最初なのかよく分かりません。マトリクスは機械打ちでRS 30.006A/RS 30.006Bです。

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B面のラベルです。

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80年のセカンドプレスの青ラベルです。オーストラリアでは青ラベルは70年代に使われていたのでこちらの方が最初かも知れませんが、多くの資料がこのレコードは青が再発としています。文字の配置等は上の赤ラベルと全く同じです。マトリクスは機械打ちでRS 30.006A/RS 30.006Bで上と同じです。

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B面のラベルです。

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このレコードは英米のプロモと同じ写真のジャケットが使われていますが、内容はオーストラリア独自の選曲です。面白いのは『AFTERMATH』に収録されている4曲のうち「Stupid Girl」だけモノラルで他の3曲はステレオという、マスターをどこから持ってきたのか訳の分からない内容となっています。『サタニック』から1曲だけ収録された「2000 Man」もリアル・ステレオがあるのにモノラルというのも変ですよね!私は80年代後半に札幌のレコード店で1000円で売られていたのを買いました。ちょうどその頃英米の『PROMOTIONAL ALBUM』が本で紹介されていたので、このオーストラリア盤も長い間ずっとプロモだと思っていました。何気ないスタジオでの録音風景を撮った写真ですが、ストーンズってメンバーがそこにいるだけで絵になりますよね!オーストラリアでは他にも独自の編集盤が多くあるのでまたの機会に紹介しようと思います。

ローリング・ストーンズ オーストラリア盤12X5 いろいろ!!

ローリング・ストーンズのオーストラリア盤『12X5』です。1964年11月に発売され、規格番号はモノラルLKA 7591、ステレオSKLA 7591です。オーストラリアでは初回に例のUK Export仕様の『12X5』と同じデザインのジャケットが使われています。2年前にUK輸出仕様ともUSA初版とも言われているこのジャケットの時に、オーストラリア盤も一緒に紹介しましたが簡単に紹介しただけなので今回は細かい部分も見ていきたいと思います。当時のオーストラリアではこのジャケットは発売から6週間しか流通していなかったという資料もあります。Made in Australia等のクレジットはどこにもなくアメリカ同様謎のジャケットです。こちらはモノラルのジャケットになります。日本盤のぺらジャケのような紙質です。USA盤とは左上の規格番号だけ違います。

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こちらはステレオのジャケットです。

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左上にMONO、STEREOとそれぞれの規格番号があります。LKA 7591、SKLA 7591はオーストラリア独自の番号です。

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裏ジャケです。USA盤の『12X5』と同じデザインです。真ん中が凹んだフリップバックとなっています。USA盤と同じように「Congratulations」は「Congradulations」とミスっています。

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裏ジャケの右下の部分です。上がモノラル、下がステレオです。フリップバックの折り返しの上にUSA盤と同じCPL 1917という謎の記号があります。

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裏ジャケの左下の部分です。モノラル、ステレオ共に規格番号と、also available in~のクレジットがあります。

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ステレオの下部中央にPLAY THIS RECORD ONLY ON STEREOPHONIC EQUIPMENTとあります。

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オーストラリア盤の通常盤のジャケットです。資料が正しいとすると発売から6ヶ月後にこのジャケットに変わったことになります。モノラル、ステレオは共通のジャケットでステレオはSTEREOのステッカーが貼られていました。こちらもぺらジャケです。

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初期オーストラリア盤に見られるSTEREOのステッカーです。貼ってない方はモノラルになります。

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裏ジャケです。各国と同じデザインですが、写真を含め全部青になっており、真ん中が凹んでいないフリップバックとなっています。こちらも「Conlatulations」のスペルをミスっています。

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裏ジャケ右上の部分です。モノラル、ステレオ共通のジャケットなので両方の規格番号が書かれています。

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下部はオーストラリア独自のクレジットとなっています。当時のオーストラリアではDECCAの配給元はEMIだったようです。上のジャケットではMade in Australiaがありませんでしたが、こちらにはあります。

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モノラルのラベルです。ファーストの写真を使ったジャケットと、通常のジャケットの両方にこのラベルのレコードが入っていました。この赤いモノラルのラベルはオーストラリアで1964年から70年まで使われていました。ラベルの両側に面表記の1があるのが特徴です。マトリクスは機械打ちでARL 6493  XDECX 84/ARL 6494  XDECX 85です。

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ステレオのラベルです。この赤いステレオのラベルは1964年(65年としている資料もあり)から1972年まで使われていました。真ん中に太いラインがあり、FULL FREQUENCY STEREOPHONIC SOUNDとあります。マトリクスは機械打ちでZAL 6493-1A/ZAL 6494-1Aです。このZAL 6493、ZAL 6494のマトはUK輸出仕様で使われていましたね。こちらのラベルは初回の別ジャケットの方に入っていました。

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こちらは通常のジャケットに入っていた方です。上のラベルとほぼ同じですが、規格番号のすぐ左側にあったLEEDS MUSICがラベルの一番左側へ移動しています。マトリクスは同じでZAL 6493-1A/ZAL 6494-1Aです。 

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73年頃にはステレオだけ再発されます。ジャケットは硬めの紙になり表側だけコーテイングされています。ジャケットの表側は写真がコピーしたような感じでメンバーが薄暗い所にいるようです。裏ジャケはフリップバックがありません。右下にあったDECCAのロゴが中央に移動しています。右上の規格番号の部分もステレオの番号だけとなっています。写真や文字の色は青です。

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裏ジャケ右上の規格番号の部分です。モノラルが生産されなくなったためかステレオの番号しかありません。

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DECCAのロゴが中央に寄ったため、左下のクレジットもコンパクトにまとめられています。「Conglatulations」のスペルは間違ったままです。

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ラベルです。オーストラリアで1973年から75年まで使われたボックスト・デッカです。ラベルの色も青に変更となっています。曲目は左揃いになっています。リムのクレジットは同じです。おそらくこれ以降のラベルもあるかと思いますが未確認です。マトリクスは機械打ちでZAL 6493-1A/ZAL 6494-1Aとオリジナル盤と同じです。 

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オーストラリアではこの後80年代に配給元がポリグラムと変わりますが、その時に発売されたボックス・セットでは全タイトルがUK仕様となり『12X5』はカタログから消えてしまいました。そして最初に取り上げたUK ExportのUSA盤と同じデザインのジャケットがオーストラリアでもあったとは驚きでしたが、このジャケット、USA盤といい謎の多いジャケットですね!規格番号はオーストラリアのものですが明らかにオーストラリアの別のタイトルとはジャケットの作りが違います。これはUSA盤にも言えますよね。両方の裏ジャケにあるCPL 1917も何を表しているのかも不明です。USA盤の方は2年前にこのブログでも取り上げましたがその後分かったことはなく、このジャケットについてはまだまだ研究の余地がありそうです。USA盤の記事はこちらです。↓

jukeboy.hatenablog.com

 

ブライアン・ジョーンズ JOUJOUKA④ イタリア、オーストラリア、その他各国盤いろいろ!!

前回に引き続きブライアン・ジョーンズの『JOUJOUKA』です。今回は英米日以外の国を取り上げてみようと思います。厳密にいうと英米日以外でジャケット、レコードが独自に作られた国はイタリアとオーストラリアだけでヨーロッパ各国ではUK盤にシールを貼って発売されています。最初はイタリア盤です。イタリアではジャケット、レコード共に自国で作っています。タイトルはBrian Jones plays with~と間違っています。紙質はUK盤と似た感じです。

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タイトルの部分です。

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裏ジャケです。イラストの上にクレジットがあります。

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裏ジャケのクレジットの部分です。DISTRIBUZIONE DISCHI RICORDI S.P.A. VIA BERCHET 2 - MILANOとあります。これは現地の配給元のDISCHI RICORDIのクレジットです。その下に小さくMADE IN ITALYとあります。

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英米盤は背にタイトル等は書かれていませんが、イタリア盤はJOUJOUKA ROLLING STONESと書かれています。THEが無いのでおそらくROLLING STONES RECORDSのRECORDSを印刷するのを忘れてしまったんだと思いますが、これだとローリング・ストーンズの『JOUJOUKA』というアルバムみたいですね!

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他国ではシートとなっていましたがイタリアではレコードを入れるインナーとなっています。各国盤と比べるとかなり大きく感じ、紙も厚くしっかりとしています。ブライアンのサインがないタイプです。

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インナーの解説側です。下部はイタリア独自のクレジットとなっています。こちらもタイトルがBrian Jones plays with~となっています。

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インナーの右下の部分です。裏ジャケにあった配給元の会社名が書かれています。その下に小さくMADE IN ITALYがあります。

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ラベルです。ラベルもBrian Jones plays with~となっています。イタリア盤はジャケット、インナー、ラベルが全部plays with~と間違ったままですがこの部分が後で修正されたかは不明です。リムの最後にMADE IN ITALYがあります。マトリクスは機械打ちでCOC-49100-1 2-9-71/COC-49100-2です。A面にだけ手書きで2-9-71と日付が書かれています。

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リムのMADE IN ITALYの部分です。

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B面のラベルです。

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オーストラリア盤です。ジャケットはコーティングされているような感じです。オーストラリア盤はジャケット、ラベル共にタイトルはpresents~となっています。また、このオーストラリア盤は薄い紙を使っているため他国と比べると背の幅が狭いです。

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裏ジャケです。

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見開き内側の右側の白いラインのところにManufactured and Distributed under licenceとあります。

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シートはUK盤の2番目のサインあり+クレジットなしのもので紙質も全く同じなのでここでは省略します。以前も書きましたがシートはイギリス、アメリカ、オーストラリア共通で使われていたと思います。ラベルです。リムがラベル下部にあります。リムの中央にMANUFACTURED IN AUSTRALIAとあります。マトリクスは機械打ちでA  MX  165615  COC 49100-1/A  MX  165616  COC 49100-2です。

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リムのMANUFACTURED IN AUSTRALIAの部分です。

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B面のラベルです。

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次はフランスで発売されていたレコードです。フランスではジャケット、レコード共にUK盤を使って発売していました。裏ジャケ右上の規格番号の下にBという丸いシールが貼られています。これはよくフランス盤で印刷されている価格コードです。

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裏ジャケ右下にDISTRIBUTION KENNY FILIPACCHI MUSIC SA.のシールが貼られています。このKENNY FILIPACCHI~はローリング・ストーンズ・レコードのフランスでの配給元の会社です。フランス盤の「Brown Sugar」にもこのシールが貼られているものがありましたが、このシールが貼られているものはフランス国内で発売されたことを表します。

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次はドイツ盤です。ドイツではレコードを自国でプレスしていますが、これが一番分かりずらくやっかいです。ジャケットはUK製のものを使っていて外側からはUK盤なのかドイツ盤なのか全く分かりません。ラベルはUK盤と全く同じでMade in Germanyなどのクレジットはありません。見分け方はマトにManufactured in Germanyの刻印があるかないかです。マトだけでしか見分けがつかないなんてファーストの「Tell Me」や『サタニック』のラウドカットを探すみたいな感覚ですね!マトリクスは機械打ちでCOC 49100 A2/COC 49100 B1です。これはUK盤のマトと同じです。私の持っているのはジャケットにタイトルを修正したステッカーが貼られているもので、シートは最初のブライアンのサインが無いものですが、おそらく他の組み合わせもあると思います。

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フランスのように外からシールで見分ける国はいいとして、ドイツ盤のランナウトグルーヴの刻印でしか分からないレコードはホントに探すのが困難ですよね!私は偶然ドイツのeBayを見ていたらこれが出品されていて肝心の刻印の写真がなく説明文だけだったので半信半疑で買いましたが届いてからManufactured in Germanyの刻印があったのでホッとしたなんてことがありました。これだとレコード店の店員さんが気が付かなくてUK盤として売っているかもしれませんね。面白いのはイタリア盤で、ジャケット、インナー、ラベル全部がBrian Jones plays~とタイトルが間違っています。ここまで来ると後で訂正はなかったような気がします。今回までいろいろな国の『JOUJOUKA』を紹介してきましたが、私の持っているのはこれで全部です。まだ他の国からも出ているかも知れませんので、また何か入手しましたら追記します。しかし、ブライアンが亡くなってから50年とはビックリですね。もし存命だったらどんな活躍をしたのか時々考えますがこれは永遠の謎ですよね!